
会社案内の作成は依頼者様と制作会社の二人三脚です。
依頼者様は何らかのご事情があり会社案内を作りたい。ですが、制作のノウハウをお持ちではありません。
われわれ制作会社には制作のノウハウはありますが、貴社のことをまだ十分に理解しているとはいえません
依頼者様と制作会社は、車の両輪のような関係となります。
つまり、 会社のことやご要望をうまく制作会社へ伝達することができれば、イメージ通りの会社案内を作成することができます。
「なんだ、簡単なことじゃないか」と思われたかもしれませんが、この「伝達」こそが一番重要なポイントで、これまで悩まされた原因となっています。
例えば、色一つとっても「青色でお願い」とご指示されたとします。「さわやかな青」なのか…、「落ち着いた青」なのか…。
水色、藍色、ぐんじょう色…。それを判断する「材料」がないと、制作担当者の想像による青色となってしまい、認識がずれてしまうことがあります。
デザインも同様で、「おまかせで宜しく」、「かっこよくお願い」とお願いされるケースがあります。
こちらもご担当者様のイメージや好みについてある程度の情報共有がなければ制作担当者の想像となり、デザインを作成した後に「思っていたのと違う」結果となってしまいます。
「伝達」による認識のズレを無くすために、できる範囲でイメージ材料を準備しましょう。
まずは、何のために会社案内を作成するのかを明確にしましょう。
一口に会社案内と言っても、用途は様々です。営業用・求人用・株主用・広報用などなど…。
それぞれの用途ごとに、会社の認知度UP・信用性や信頼感UP・問い合わせや受注UPなど目的(ゴール)があります。まずは
用途や目的を明確にしましょう。
また「なんにでも使えるように…」と考え様々な情報が掲載されていると使用する際に焦点がぼやけてしまいます。
目的や用途は、「量」よりも「質」を重視することが重要です。目的や用途を明確にすること、絞り込むことで、おのずと掲載する内容も固まってきます。
さらに、「いつから使用したい」かも明確にしておきましょう。通常A4サイズの4ページ程度のボリュームであれば、制作開始から1か月~1か月半で納品ができますが、
掲載内容によりページ数の増加、社内間での確認に時間が必要な場合は完成が遅れます。急に会社案内が必要になることもありますが、
期間に余裕をもつことが最終的に満足のいくよい仕上がりに繋がります。
次は、「誰に」(ターゲットに)案内したいのかを考えてみてください。会社案内を作る目的として、貴社を「もっとよく知って欲しい」と思っていると思います。
その知って欲しい相手をイメージしてください。実際のお客様のお顔が浮かぶならその方へ、これから○○な人たちにも知ってほしいと考えているのであれば、「○○な人たち」に向けて作ると思えばイメージが湧いてくると思います。
「見てくれる人、全員!」と考えているのでしたら、それは欲張りな考え方です。「誰でも良い」は、「どうでも良い」の裏返しです。会社案内をお見せするときに、「あなたの為に作った会社案内」だと自信をもってお渡ししたくはありませんか?
ターゲットを意識すれば、おのずと内容も固まってきます。
結果的に「もっとよく知ってもらう」ことに繋がります。
「ひとり歩き」しても伝わる情報の提供をしましょう。
担当者様との打ち合わせ後、上層部へ報告をされる際や、業者を選定される時、また「コロナ禍の会社規定で面会できない」「資料請求のみでの検討」などの場合にも効果があります。
会社案内で一番見て欲しい部分はどこでしょうか?
それは貴社の「特徴」や「強み」です。お客様もまた同業社の会社案内をたくさんもらっています。どの企業がニーズに合った企業なのかを判断するために「特徴」や「強み」を見ています。
貴社の「特徴」や「強み」について、社内で確認したり、すでに取引のあるお客様にお伺いするのも新たな発見につながります。一般的な「特徴」や「強み」と言えば、技術力・コスト・サービス・品質・対応力などがあげられますが前述のターゲットを思い出してみましょう。
「貴社の強みは、お客様に対してどのようなメリットを与えますか?そして、お客様はそのメリットをどう喜んでくれるでしょうか?」
貴社の強みが「技術力」であれば、その技術によって「こういったことが可能になり、こんな未来を築くことができます」といったことをお伝えしましょう。
また、「お客様の意見を取り込んで、このような技術が生まれました」といった、貴社のアピールにばかり囚われずに、お客様の目線に立ち、表現することでターゲットに伝わりやすいコンテンツとなります。
口頭での説明では、イメージすることが難しい内容をインフォグラフィックやグラフなどで内容を補足し伝えやすくすることができます。
トップ営業マンのノウハウを集結させて、失敗例も踏まえて作成することで、社内全体の営業力を底上げできます。また営業経験の浅い社員のサポートにも活用することができます。
目的や用途・ターゲット・特徴や強みなど、ある程度イメージが固まってきたら、掲載する内容を整理していきましょう。その他、よく使われる掲載項目をリストにしていますので、参考にしてください。
掲載項目が決まりましたら、その項目に合わせて原稿や画像の準備をしましょう。原稿の作成や写真撮影などが難しい部分は、制作会社で取材から原稿を作成したり、撮影などもおこなえますので、依頼するかどうかを決めておきましょう。
受注率の高いトップ営業の営業トークをベースに商談の流れにそった内容を掲載しましょう。パンフレットを元に営業トークが統一化ができ、大事なポイントである情報の提供や言い忘れを防ぐことができます。
新入社員でもスムーズに商談できるのが理想です。
特にBtoBにおいては、非常に重要な項目です。取引先はできるだけ多く、業界別などで記載しましょう。
利用シーンはさまざまです。資料請求・展示会での配布などの場合は、さらに詳しく理解しやすい内容にしましょう。
全体像はできるだけわかりやすく簡略化し、図式化するなど、ソリューションマップとして視覚的に理解しやすい形式にして掲載するとベストです。
会社の顔です。企業理念・会社概要・事業の特徴などをしっかりとアピールし、信頼・安心を与えます。
商品・サービスに対して興味を持ち始めた顧客に対して、会社の信頼性や実績をアピールするために利用します。
上記のような場合は、会社案内と営業ツールとしてのパンフレットを分けて制作した方が良いと考えられます。事業内容やサービス内容が少ない場合は、会社案内と合わせて制作した方が、理解度が上がります。
掲載内容が決まりましたら、次にどのようなデザインにしたいか、社内間で確認しておきましょう。
前述の通り「かっこいいのがいい」「青色がいい」など抽象的な伝達では、せっかくここまで準備したのに、イメージと違ったものができ上がる可能性があります。インターネットの画像検索を使えば様々なデザインをみることができますので、参考用に集めておきましょう。
掲載項目やデザインイメージが決まりましたら、内容量によって、これくらいのページ数が必要だな、会社案内のサイズはこれくらいがいい、といった会社案内の形状について考えてみましょう。
会社案内を作成するにあたり、ベースとなるページ数は、2P・4P・6P・8P・12P・16P・20P以降4Pずつ増えていくイメージとなります。
一般的に使用されているサイズはA4サイズとなります。掲載内容量にもよりますが、A4サイズよりも小さくしたり大きくしたりすることができます。
一般的に使用されている紙質は、写真が映える艶のあるコート紙、コート紙よりも少し艶が抑えられたマットコート紙、コピー用紙のような肌触りの上質紙があります。制作会社との打ち合わせの際に、紙のサンプルを持ってきてもらうように要請するなどどのような紙質なのか判断できます。
A4×4P
A4×4P(ポケット付)
A4×8P
A4×6P 巻き三つ折り
一般的に20ページ以下の場合は、中綴じ製本(ホッチキスどめ)。ページ数が多くなると無線綴じが用いられます。
中綴じ
無線綴じ
競合との差別化を図るために、箔押しやニス引き、PP加工、トムソン抜きなど様々な加工をすることもできます。
箔押し
トムソン抜き
プランニングやデザインに力を入れており、総じて高いクオリティのデザインを行う体制を持っている会社が多いです。デザイン制作は下請けのデザイン制作会社に依頼することが多いようです。印刷・製本も外注となるので価格面で高価になる傾向があります。
冊子などの印刷を主に行っている会社です。デザイン制作に対応している会社もありますが、主に下請けのデザイン制作会社に依頼することが多い傾向にあります。印刷機を自社内に持っている為、印刷価格が安いのがメリットです。
主に紙媒体やウェブサイトなどのデザイン制作に特化した会社です。規模・実績に開きがあるので選定には注意が必要です。制作物のレベルが高く、ディレクターやデザイナーとの距離が近い為、思ったイメージを具現化しやすいのがメリットです。
制作会社の傾向を理解せずに依頼先を選定すると、制作時に問題が発生する可能性があります。それぞれの制作会社によって得意とする領域が異なりますので、制作会社のHPをチェックしたり、打合せをすることで、貴社のご要望にあった制作会社の選定ができます。
また、貴社のこれまでの状況により制作会社の選び方が変わってきますので確認しましょう。
補足として、お見積りの金額を数社に取るとときは、部数目安(1000部)、サイズ(A4サイズ)、ページ数(8ページ中綴じ)、紙質(マットコート135kg)など目安の仕様をきめ、同じ仕様で見積もりを依頼しましょう。これで貴社のベストパートナーを見つけられるはずです。
制作会社の選定ができたら、いよいよ制作会社との打ち合わせとなります。前述の通り、イメージのズレが生じないように、イメージの材料となる資料を準備しておきましょう。また、社内間でも掲載するイメージを共有したり、了承をとったり、さらには掲載する内容の精度を極めておきましょう。ここまで集めた情報によってスムーズに打ち合わせも進むのではないでしょうか。
制作会社とのお打合せで決まったスケジュールをもとに、デザインや掲載内容の確認(校正)を行っていきます。基本的には初校、2回目、3回目の確認で完了となり、印刷に進みます。確認回数が増加することで、制作コストが増加する場合がありますので、制作開始前の準備や、初回確認の際にしっかりチェックを行ったり、上司など社内間で了承を得ておきましょう。そうすることで確認期間が短縮となり、スムーズに進みます。
制制作会社から会社案内をチェックするために、PDFでデータをもらったり、出力紙を持ってきてもらったりしてチェックを行いますが、印刷後の完成品と確認時に見ていたものとでは色味が変わります。
例えばモニターでチェックしていた場合、モニターの発色は光の三原色で構成されています。印刷はインクを混ぜ合わせて色を作っております。両者は異なる要素で色を出していますので、仕上がりが変わってしまいます。
基本的には制作会社から出力紙をもらってチェックをおこなうのが好ましいです。自社のプリンターで出力してしまうと、プリンターにもよりますが、制作会社が意図した色とかけ離れているケースもあります。
不安な場合、有料となりますが本機色校正というものがありますので印刷前にチェックがおこなえます。そこで確認してから印刷をおこなうと不安も解消できると思います。
富士食品株式会社 様|会社案内・商品カタログ|A4×8P(ポケット付)
商談時の会社紹介と店舗や企業への取扱商品の提案
宮若じまん振興会 様|宮若じまん特産品パンフ|A4×6P(巻3ツ折)
地域特産品イベントへの商品展開や、特産品コーナーへの商品提案・特産品イベントの会場での販促ツール
株式会社 インターシステク 様|「Senu」製品カタログ|A4×4P
飲食業のお客様への製品紹介・サービス内容ご提案の商談時に使用
他社との差別化を行い独自性を築く!
「ブランド構築」おまかせください
商品やサービス、または企業に対して顧客が求める「信頼性」や「高品質」「機能性」を他社とは違う切り口で差別化を図り、そこから自分たちにしか無いものを発見し独自性を築き、商品、サービス、企業の成長を促すことがブランディングで可能となります。
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