品質を点検するために、印刷開始後にサンプルとして抜き出す印刷物のことです。色校正の校了紙とつき合わせて、赤字は修正されているか、インキの量が適切で校了紙と同じ色が出ているか、ページの面付けや見当合わせは正しいか、汚れやかすれがないかなどを点検します。刷り出しの点検は印刷所内で行われるものですが、編集者が印刷所に出向いて「刷り出しの立ち会い」をすることもあります。「一部抜き」ともいいます。
また、印刷された本文や付き物、見返しの用紙などを1冊分とりまとめて本の体裁にしたものも刷り出しといいます。編集担当に届けられて、過不足やミス、校了紙の赤字修正の点検に使われます。
いずれの場合も、この段階で重大・深刻なミスが発見された場合は、刷り直しや正誤表挟み込みの手配を行うことになります。