広告・印刷・DTP用語辞典

プロが伝える現場の基本知識

印刷・DTP用語

あ行
アウトライン

文字データを図形化(パス化)することです。印刷工程でフォントが別のものに置き換わる「文字化け」を防ぐために必須の作業です。一度アウトライン化すると文字の打ち直しができなくなるため、最終確認後の入稿直前に行うのが鉄則です。

網掛け

文字や図形の背景に、網点(ドット)を敷いて色を付けることです。特定の項目を強調したり、表の視認性を高めたりする際によく使われます。濃すぎると文字が読みにくくなるため、可読性を考慮した濃度設定がプロの技術の見せ所です。

色校正

本印刷の前に、色味が意図通りに出ているかを確認する工程です。簡易的な出力機を使う「簡易校正」や、実際の紙とインクを使う「本紙校正」があります。特にブランドカラーや料理の写真など、色味が重要なパンフレット制作では欠かせません。

色玉

印刷物の余白(ドブ)に配置される、CMYK各色の濃度を確認するための小さな丸い印です。これを見ることで、各色のインクが適切に重なっているか、濃度が安定しているかを現場で判断します。仕上がり時には断裁されるため、製品には残りません。

インキ

印刷に使用する着色剤です。一般的なフルカラー印刷ではC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色を使用します。紙の種類によってインキの沈み込みや発色が異なるため、用紙との相性を考慮した選定が重要です。

印刷適性

用紙が印刷工程においてどれだけスムーズに扱えるかを示す性質です。インキの乾きやすさ、紙の平滑度、表面の強度などが含まれます。仕上がりの美しさに直結するため、デザインの狙いに応じて最適な印刷適性を持つ紙を選びます。

裏写り

印刷直後のインキが乾ききらないうちに紙が重なり、上の紙の裏面にインキが付着してしまうトラブルです。また、紙が薄いために表面の絵柄が裏から透けて見えることを指す場合もあります。これを防ぐために、適切な乾燥時間の確保や紙厚の選定が行われます。

エンボス紙

表面に浮き出し加工(凹凸)が施された紙です。独特の手触りと視覚的な変化があり、高級感や温かみを演出できます。ショップカードや会社案内の表紙に使うことで、手に取った瞬間に他社とは違う印象を与えるブランディング効果があります。

オーバープリント

ある色の背景の上に、別の色を重ねて印刷する設定です。通常は下の色が抜かれますが、あえて重ねることで「版ズレ」による白い隙間を防ぐ効果があります。ただし、意図しない色の混ざり(ノセ)が起きることもあるため、データ制作時の注意が必要です。

オフセット印刷

版から一度ゴムブランケットに転写(Off)してから紙に印刷(Set)する、最も一般的な印刷方式です。写真や細かな文字を非常に精緻に再現でき、部数が多いほど1枚あたりのコストが下がるため、高品質なパンフレット制作に最適です。

折丁(おりちょう)

印刷された大きな紙を、ページ順になるように折り畳んだ一塊のことです。これを複数組み合わせて綴じることで、一冊の冊子が完成します。ページ数に応じた「面付け」の計算は、製本の美しさを左右する重要な設計図となります。

か行
カーニング

特定の文字と文字の間隔(詰め)を微調整する作業です。例えば「T」と「A」のように、そのまま並べると隙間が空いて見える組み合わせを調整し、視覚的なバランスを整えます。特にタイトルやロゴなど、大きな文字を扱うデザインにおいて、美しさと可読性を高めるプロの必須技能です。

解像度

画像のきめ細かさを表す数値です。印刷物では一般的に350dpiが必要とされ、Web用の72dpiの画像をそのまま使うと、印刷時に輪郭がぼやけたりギザギザになったりします。制作前に、使用する写真が十分な解像度を持っているか確認することが、高品質な仕上がりの絶対条件です。

カラーチャート

CMYKの各色を数%刻みで組み合わせた色見本帳です。モニターで見ている色は環境によって異なるため、実際の印刷結果がどのような色になるかを、このチャートの数値を基準に判断します。お客様と色のイメージを共有し、誤差を最小限に抑えるための重要なツールです。

カラーモード

色の表現形式のことです。印刷ではCMYK(インクの4色)を用いますが、PCやスマホの画面はRGB(光の3色)で表現されています。RGBで作成されたデータをそのまま印刷すると、全体的に色がくすんでしまうため、デザインの初期段階から印刷用のCMYKモードで作成する必要があります。

簡易色校正

本印刷用の版を作らず、専用の出力機(DDCPなど)を使って色味を確認する工程です。実際の紙やインクとは多少異なりますが、低コストかつ短納期で仕上がりに近い状態を確認できます。大幅な色ズレを防ぎつつ、スケジュールを効率化したいパンフレット制作に最適です。

完全版下【kanzen-hanshita】

印刷工程にそのまま進めることができる、修正の必要がない完成済みの制作データのこと。
かつてのアナログ製版時代は、台紙に文字や写真を貼り込んだ「版下」を指していましたが、現在はDTP(デジタル制作)が主流のため、「アウトライン化済みのデータ」や「リンク画像の埋め込みが完了したデータ」などを指すのが一般的です。
制作側(クライアント)が「完全版下」として入稿する場合、印刷会社側でのデータ調整は行われません。そのため、塗り足しの不足や誤字脱字、カラーモードの不備(RGB/CMYK)などのミスがそのまま印刷結果に反映されます。スムーズな進行とコスト抑制のためには、入稿ルールを遵守したデータ作成が不可欠です。

グラビア印刷

版の凹みにインクを溜めて印刷する方式です。色の深みや階調表現に非常に優れており、写真集や、色の再現性が求められる高級なパッケージ、大量発行される雑誌などに用いられます。版代が高価なため小部数には向きませんが、圧倒的なビジュアル表現が可能です。

下版(げはん)

全ての校正が終了し、印刷工程(製版)へデータを引き渡す最終段階のことです。「下版する」ことは内容の変更がもうできないことを意味するため、誤字脱字やデザインの最終チェックが完了した際の、制作現場における最も緊張感のある節目といえます。

見当(けんとう)

多色印刷において、CMYKの各版を正確に重ね合わせることです。これがわずかにズレることを「見当ズレ」と呼び、写真がぼやけたり、文字の縁に意図しない色が見えたりします。印刷の精密さを担保するための基本であり、トンボ(トリムマーク)を目印に調整が行われます。

さ行
彩度

色の鮮やかさを表す度合いです。彩度が高いほどビビッドで目を引く色になり、低いほど落ち着いたグレーに近い色になります。印刷では、使用する紙の質(コート紙か上質紙かなど)によって再現できる彩度の範囲が異なるため、媒体に合わせた調整が不可欠です。

ざら紙

新聞紙や週刊誌などに使われる、表面が粗く低コストな紙(更紙)の通称です。独特の風合いがあり、あえてレトロな雰囲気を出したいパンフレットや、大量配布するチラシに選ばれることがあります。インクの吸収が激しいため、色が沈みやすい特性があります。

CMYK

シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色からなる、印刷の基本カラーモードです。これらを掛け合わせてフルカラーを表現します。PCモニターの「RGB」よりも表現できる色の範囲が狭いため、Web用の写真をそのまま印刷に使うと、色がくすんで見える原因になります。

地紋(じもん)

偽造防止や装飾のために、背景に薄く敷かれる細かな模様のことです。商品券や契約書、あるいは重要事項を記したパンフレットの背景などで、文字の可読性を損なわずに質感を高めるために使用されます。プロのデザインでは、情報の優先順位を妨げない繊細な設計が求められます。

上質紙

表面にコーティングを施していない、コピー用紙に近い質感の紙です。光沢がないため文字が読みやすく、筆記性にも優れています。落ち着いた、誠実な印象を与えたい会社案内の本文や、書き込みを想定したワークブックなどに多用される、印刷の基本用紙です。

四六判(しろくばん)

日本の出版・印刷で最も一般的な紙の規格サイズ(原寸 788×1091mm)です。この原紙を裁断して、一般的な単行本やパンフレットなどが作られます。仕上がりサイズだけでなく、この「原紙サイズ」を理解しておくことは、紙の無駄を省く効率的な設計に繋がります。

スクリーン印刷

絹などのメッシュ(版)に穴を作り、そこからインクを押し出す印刷方式です。紙だけでなく、布、プラスチック、金属など、あらゆる素材や曲面にも印刷できるのが最大の特徴です。厚くインクを盛ることができるため、非常に鮮やかで耐久性の高い仕上がりになります。

スクリーン角度

カラー印刷の網点(ドット)を重ねる際、各色の版に付ける角度のことです。この角度が適切でないと、モアレ(意図しない縞模様)が発生してしまいます。通常は45度や75度など、人間の目に最も目立ちにくい最適な角度が設定されています。

スクリーン線数

1インチあたりの網点の密度(lpi)を指します。この数値が高いほど、写真やグラデーションが滑らかで精緻に見えます。一般的なカラーパンフレットでは175線が標準ですが、新聞のような粗い紙では低い線数が、美術印刷では高い線数が選ばれます。

刷り出し(すりだし)

本印刷の開始直後に、色が安定しているかを確認するために抜き取った印刷物のことです。これを確認して「OK」が出てから本格的な量産に入ります。現場での最終チェックとして、校正紙との色味の差がないかを厳しく判断する重要なタイミングです。

責了(せきりょう)

「責任校了」の略です。軽微な修正箇所があるものの、再度校正を出す必要はなく、印刷会社の責任で修正してそのまま印刷に進めてよい、という合意です。納期が迫っている際によく使われますが、修正ミスを防ぐための相互の信頼と確認が重要になります。

装丁(そうてい)

表紙のデザインだけでなく、紙の選定、製本方法、カバーや帯の設計など、一冊の本を形作るためのトータルな設計・装飾を指します。パンフレット制作においても、手に取った時の質感や開きやすさまで考慮する「装丁」の視点は、ブランド価値を高める重要な要素です。

た行
裁ち切り/断ち切り

デザインを紙の端いっぱいまで配置することです。断裁時のわずかなズレで端に白地が出るのを防ぐため、仕上がり線より3mm外側まで絵柄を伸ばす「塗り足し」が必須です。パンフレットの表紙や写真を見開きで大きく見せる際によく使われる手法です。

縦組み

文字を上から下へ、行を右から左へ進める組み方向のことです。日本語特有の伝統的な形式で、読み手に「信頼感」「高級感」「情緒」を感じさせる効果があります。会社案内の代表挨拶や、じっくり読ませたいパンフレットの本文などに適しています。

縦中横(たてちゅうよこ)

縦書きの文章の中で、数字や英字などの短いフレーズだけを水平(横書き)に配置することです。例えば「2026年」の「26」を1文字分のスペースに並べて表示します。縦書きの可読性とリズムを保つための、DTPにおける細やかな調整技術の一つです。

ダブルトーン

1色のモノクロ写真に、もう1色のインク(特色など)を重ねて2色で印刷する手法です。通常のモノクロ印刷よりも影の深みや色の階調が豊かになり、セピア調のアンティークな雰囲気や、特定のブランドカラーを強調したスタイリッシュな表現が可能になります。

束見本(つかみほん)

本制作と同じ紙、同じページ数、同じ製本方法で作成した「白紙のサンプル冊子」です。完成時の厚み(背幅)や重さ、めくり心地を事前に確認するために作ります。封筒に入るか、手にとった時のボリューム感はどうかなど、仕様決定の重要な判断材料になります。

透明効果

画像や図形を透けさせたり、背後の要素と重ね合わせて特殊な色の変化(乗算など)を与えたりするデザイン処理です。表現の幅が広がりますが、古い印刷機や不適切なデータ処理では予期せぬ色化けが起きやすいため、入稿前に「分割・統合」などの適切な処理が求められます。

特色

CMYKの4色では再現できない特定のインク(金、銀、蛍光色、パントンカラーなど)のことです。企業のロゴなど、常に一定の色を厳密に再現したい場合に「5色目」として使用します。パンフレットのアクセントとして使うことで、印刷物としての特別感を演出できます。

トンボ(トリムマーク)

印刷物の仕上がりサイズや、多色印刷の際の色合わせ(見当合わせ)を示すための二重線の印です。四隅にあるものを「角トンボ」、中央にあるものを「センターライン」と呼びます。これがないと正確な断裁ができないため、入稿データには必ず含まれるべきガイドです。

な行
中綴じ

見開きの中心を針金(ホッチキス)で止める製本方法です。根元まで平らに開くため、写真を見開きで見せるデザインに適しています。ページ数の少ない(一般的に8〜32ページ程度)パンフレットやカタログによく使われ、低コストで軽快な仕上がりになります。

中扉

冊子の内部で、章やセクションの切り替わりに挿入されるタイトルの付いたページです。読者に情報の区切りを伝え、視覚的なリズムを作る役割があります。本文とは異なる色や紙を使用することで、パンフレット全体の質感を高めるアクセントとしても機能します。

並製本

厚紙の表紙を使わず、接着剤や針金で仕上げる一般的な製本形式の総称です。ハードカバー(上製本)に比べて工程がシンプルでコストを抑えられるため、会社案内や広報誌、雑誌など、実用性が求められるビジネスシーンの制作物の多くはこの形式で作成されます。

ニス引き

印刷物の表面を保護するために、透明なニスをコーティングする加工です。インクの剥がれや指紋の付着を防ぐだけでなく、グロス(光沢)やマット(艶消し)の質感を与えて高級感を演出できます。パンフレットの表紙に施すことで、耐久性と見た目の美しさを両立させます。

入稿

完成した制作データや原稿を、印刷工程へ引き渡すことです。単に送るだけでなく、リンク画像の不足やフォントのアウトライン化、出力指示書の添付など、印刷所が正しく処理できる状態に整える必要があります。この作業が完了すると、いよいよ印刷ラインが動き出します。

ノド

冊子を開いた際の、綴じ目側の部分を指します。この部分は製本後に見えにくくなるため、重要な文字やロゴ、人物の顔などを配置しないよう、デザイン時に十分な余白(逃げ)を確保することが不可欠です。読みやすさを左右する、設計上の非常に重要なポイントです。

ノンブル

冊子の各ページに振られるページ番号のことです。読者が現在地を把握し、目次から目的の情報へ辿り着くための道しるべとなります。単なる数字としてだけでなく、書体や配置場所をデザインの一部として整えることで、紙面の完成度がぐっと高まります。

は行
版(はん)

インクを紙に転写するための型のことです。現代の主流であるオフセット印刷では、アルミ製の薄い板(PS版)に絵柄を焼き付けて使用します。色ごとに版が必要なため、フルカラー印刷では通常4枚の版を作成します。この版を作る工程を「製版」と呼びます。

版下(はんした)

印刷工程に回すための、完成された原稿データのことです。かつては紙に文字や写真を貼り付けた物理的な台紙を指していましたが、現在は「完全データ(修正の必要がない入稿データ)」を指す言葉として使われます。これが確定すると、いよいよ印刷用の「版」が作られます。

パンフレット

数ページから数十ページ程度の、綴じられた小冊子を指します。会社案内や製品カタログなど、ある程度の情報量を体系的に伝えたい場合に最適です。手に取った時の質感や開きやすさなど、紙媒体ならではの「体験」をデザインできるのが大きな魅力です。

平綴じ(ひらとじ)

冊子の背から数ミリ内側の部分を、表紙ごと針金で止める製本方法です。中綴じに比べて丈夫で、バラバラになりにくいのが特徴です。ただし、構造上「ノド(綴じ目側)」が完全には開かないため、レイアウト時には文字が隠れないよう広めの余白を取る設計が求められます。

封入(ふうにゅう)

完成したパンフレットや案内状を、封筒に入れる作業のことです。DM発送の際には欠かせない工程で、宛名ラベルの貼り付けや封閉じとセットで行われます。大量発送の場合は機械で行うこともありますが、特殊な形状や複数の同封物がある場合は手作業で行われます。

フォント

PCや印刷物で表示される、統一されたデザインを持つ文字データのことです。明朝体は「誠実・伝統」、ゴシック体は「現代的・力強い」など、選ぶフォント一つでパンフレットの印象は劇的に変わります。ブランディングにおいては、書体の選定はロゴと同等に重要な要素です。

プロセスカラー

印刷の基本4色であるCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)を掛け合わせて作る色のことです。この4色の網点の重なり具合によって、あらゆるフルカラーを表現します。これに対して、あらかじめ調合された1色のインクを「特色」と呼び、区別されます。

ベタ

インクを隙間なく、100%の濃度で塗りつぶすことです。背景を特定の色で塗りつぶしたり、力強い文字を表現したりする際に使われます。面積の広いベタは、インクのムラが出やすいため、印刷現場では均一に仕上げるための高度な濃度管理が必要とされます。

ま行
マージン【Margin】

文脈によって「余白」と「手数料」という二つの側面を持ちます。デザインや印刷の実務においては、紙面やWEBページの端に設ける空白部分を指します。この余白は単なる空きスペースではなく、情報の視認性や可読性を高めるために不可欠な要素です。特に会社案内などの高い質が求められる制作物では、マージンを適切に制御することで、紙面に品格や信頼感をもたらすことができます。また、印刷工程においては裁断時のズレによって文字や絵柄が切れるのを防ぐ安全圏としての役割も果たします。
一方でビジネスにおいては、広告代理店や制作会社が媒体を仲介する際に発生する手数料や利ざやを意味します。プロの制作現場におけるマージンの扱いは、美的な美しさと実務的な安全性の両立、さらにはプロジェクトの健全な運営を支える重要な指標となっています。

マット紙

表面の光沢(反射)を抑えるコーティングを施した紙です。しっとりとした質感で高級感があり、文字が読みやすいため、会社案内やパンフレットの本文に最も多く選ばれます。コート紙に比べてインクが沈み込むため、落ち着いた発色になるのが特徴です。

ミシン

紙を切り離しやすくするために、点線状の切れ目を入れる加工です。パンフレットに付属する「クーポン券」や「ハガキ」、「お申込み用紙」などで多用されます。切り取りのスムーズさを保つため、紙の厚みに合わせた適切なピッチ(切れ目の間隔)の設定が重要です。

見開き

冊子を開いたときの左右2ページを合わせた状態です。パンフレット制作において最もダイナミックな表現ができる場所であり、中央の「ノド」をまたいで写真や図解を大きく配置することで、読者に強いインパクトを与え、視覚的なストーリーを伝えることができます。

無線綴じ

本文の背の部分を削り、強力な糊(接着剤)で表紙をくるむ製本方法です。針金を使わないため、ページ数が多い冊子でも丈夫に仕上げることができ、背表紙を作れるのがメリットです。しっかりとした厚みが出るため、保存性の高い会社案内やカタログに適しています。

モアレ

印刷の網点と、写真の中の規則正しい模様(ストライプや細かな格子柄など)が干渉して、意図しない波状の縞模様が出てしまう現象です。画面上では気づきにくく、印刷して初めて発覚することが多いため、画像処理や色校正の段階での注意深いチェックが欠かせません。

文字化け

作成時とは異なるフォント環境でデータを開いた際、文字が正しく表示されず記号や別の文字に置き換わってしまうトラブルです。印刷事故を未然に防ぐため、入稿用データではすべての文字を「アウトライン化」し、図形として固定することがデザイン現場の鉄則です。

や行
約物(やくもの)

句読点、括弧、疑問符、中黒など、文章の中で使われる記述記号の総称です。DTPにおいては、これらの記号の前後の空き具合を調整することで、文章の密度や美しさを整えます。細部まで約物の処理にこだわることで、読みやすく品格のある紙面が完成します。

用紙

印刷に使用する紙のことです。パンフレット制作において、紙選びはデザインと同じくらい重要です。表面に光沢のある「コート紙」、落ち着いた「マット紙」、風合い豊かな「特殊紙」など、質感や厚み(連量)を変えるだけで、手に取った時のブランドイメージを劇的に変えることができます。

横目・縦目

紙の製造過程で生じる、繊維の流れている方向(紙目)のことです。長辺に平行なのが「縦目」、短辺に平行なのが「横目」です。紙目に逆らって折ると、折り目が割れて汚くなったり、冊子が開きにくくなったりするため、製本設計において非常に重要な要素となります。

余白

デザイン要素を配置しない、紙面上の空白(ホワイトスペース)のことです。情報を詰め込みすぎず、適切な余白を設けることで、読みやすさが向上し、高級感や洗練された印象を生み出します。プロのレイアウトでは、あえて「何も置かない」ことで最も伝えたい情報を際立たせます。

4色刷り

印刷の基本4色(CMYK:シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を掛け合わせて、フルカラーを表現する一般的な印刷方式です。写真やグラデーションを再現するのに最適で、現在の商用印刷のほとんどはこの方式で行われます。これに「特色」を加えると5色刷り、6色刷りとなります。

ら行
落丁(らくちょう)

製本の過程で、本来あるべきページが抜け落ちてしまうことです。乱丁(ページの順番が入れ替わること)と並び、印刷物における重大な欠陥となります。最終的な品質検品において最も厳重にチェックされる項目の一つであり、読者の信頼を損なわないための徹底した管理が求められます。

ラフ

デザインの構成案や下書きのことです。本格的な制作に入る前に、要素の配置(レイアウト)や全体の雰囲気、情報の優先順位を確認するために作成します。早い段階で「ラフ」を共有し、お客様と方向性の合意をとることで、制作後半の大幅な修正(手戻り)を防ぐことができます。

ラミネート加工

印刷物の表面に透明なフィルムを貼る加工です。光沢を出す「グロス」と、落ち着いた質感の「マット」があります。摩擦や水濡れから表面を保護し、耐久性を劇的に高められるため、何度も手に取られるパンフレットの表紙や、長期間掲示するポスターなどに最適です。

リード

本文の前に配置される、短い導入文章のことです。記事やパンフレットの概要を簡潔に伝え、読者の興味を本文へと引き込む「呼び水」の役割を果たします。視認性を高めるために、本文よりも少し大きなフォントや、異なる書体(太字など)でデザインされることが一般的です。

リライト

提供された原稿の意図を維持しつつ、より読みやすく、目的に合った文章に書き直す作業です。専門用語を噛み砕いたり、パンフレットのターゲット層に合わせたトーン(口調)に統一したりします。情報の「伝わりやすさ」を左右する、プロの編集視点が欠かせない工程です。

輪転印刷

ロール状の大きな紙(巻取り紙)に、高速で連続して印刷する方式です。チラシ、新聞、大量発行されるカタログなど、数十万部単位の膨大な印刷を短時間で行うのに適しています。1枚ずつ紙を送る「枚葉印刷」に比べてスピードとコスト面で圧倒的に有利ですが、ある程度のまとまった部数が必要となります。

ルビ

難読漢字や強調したい言葉に添える小さな「振り仮名」のことです。DTPでは、ルビの大きさと親文字(元の文字)との間隔を微調整し、可読性を損なわないように配置します。子供向けやシニア向けのパンフレット、専門性の高い会社案内などで、親切な情報設計として重宝されます。

レジストレーション

CMYKの4色すべてを100%の濃度で設定した色のことです。画面上では「黒」に見えますが、主にトンボ(トリムマーク)に使用されます。これにより、すべての版に同じ印がつき、印刷時に各色のズレがないかを一目で確認できます。本文などのデザインには使用しないのが鉄則です。

わ行
和欧混植(わおうこんしょく)

日本語(和文)とアルファベット(欧文)を組み合わせてレイアウトすることです。和文フォントに付属する欧文はデザインが簡素なことが多いため、プロの現場では欧文部分だけを専用の欧文フォントに差し替えて、美しさと読みやすさを両立させます。文字の大きさや位置の微調整が、紙面の品格を左右します。

和紙

日本古来の製法で作られた、独特の風合いと手触りを持つ紙です。近年ではインクジェットやオフセット印刷に対応した「機械漉き和紙」も多く、高級感のあるパンフレットや、和風のブランディング、伝統を重んじる企業の会社案内などで、他社と差別化を図るための強力なツールとして活用されます。

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