1.はじめに〜なぜパンフレット制作でトラブルは起こるのか〜

パンフレットは、営業活動・採用活動・ブランディングにおいて企業の“顔”となる重要なツールです。
しかし実際の現場では、「仕上がりがイメージと違う」「誤字が見つかった」「想定外の追加費用が発生した」など、さまざまなトラブルが発生しています。
こうした問題の多くは、デザインの良し悪し以前に“準備不足”から起こります。「目的の曖昧さ」「認識共有の不足」「確認工程の甘さ」から小さなズレが積み重なり、完成直前で大きな修正につながるのです。
本記事では、パンフレット制作で起こりやすいトラブルを工程別に整理し、わかりやすく解説します。制作を失敗したくない担当者の方は、ぜひ事前チェック資料としてご活用ください。
2.【制作前】で起こるトラブルと対策
Q「とりあえずパンフレットを作りたいのですが何をしたらいいか分からない…」
A「まず“誰に何を伝えるか”を明確にしましょう。」
問題点|「とりあえず」で始まる制作はキケン!
「とりあえず」で始まる制作は、ほぼ確実に方向修正が発生します。営業用なのか採用用なのか、ブランド訴求なのか商品紹介なのかによって、構成もデザインも大きく変わります。目的が定まっていないと、制作途中で「やっぱりこうしたい」となり、修正回数が増え、コストや納期に影響します。また、社内で目的の優先順位が共有されていないと、最終確認段階で意見が衝突することも少なくありません。
解決策|制作前に内容を整理しよう
◎誰に向けたパンフレットか
◎何を一番伝えたいか
◎読後にどう行動してほしいか
A4用紙一枚で構いません。目的を言語化し、関係者全員で共有することがトラブル回避の第一歩です。
3.【企画段階】で起こるトラブルと対策
Q「ターゲットは老若男女と幅広い層に広めたいですね。」
A「まずは具体的な人物像を絞りましょう。」
問題点|「幅広い層」は実は…
「幅広い層」は一見安全な設定に思えますが、実際は最も危険です。訴求が弱くなり、無難で印象に残らないパンフレットになります。年齢、業種、立場によって、響く言葉や必要な情報は大きく異なります。
解決策|「ペルソナ設定」を活用してみよう!
ペルソナ設定で具体化します。ペルソナ設定とは「想定する理想的な読者像を具体的に描いた人物モデル」を指します。
例:「35歳・男性・製造業の経営者・展示会で初めて手に取る」
ここまで具体化すると、掲載内容・写真選定・トーンが自然と定まります。企画段階の具体化は、後工程の修正削減とトラブル防止につながります。
4.【原稿・デザイン】で起こるトラブルと対策
Q「情報盛り込みすぎて内容がわかりにくい!」
A「何が重要なのか、優先順位を決めて“削る設計”にしましょう。」
問題点|情報量が多すぎると…
情報を詰め込みすぎると、読者は途中で離脱します。文字が小さい、余白がない、強調が多すぎると、何が重要なのか分かりません。
パンフレットは“保存資料”ではなく、“行動を促すツール”です。
解決策|情報量を決めてスッキリ見やすく!
◎最重要メッセージを1つ決める
◎実寸印刷で可読性を確認する
◎2次元コードなどを活用して詳細内容をWebへ誘導する
読みやすさを優先することで、成果につながるデザインになります。
5.【校正・確認】で起こるトラブルと対策
Q「印刷後に誤字を見つけて刷り直す羽目に…なんで?」
A「確認工程を“仕組み化”し、ミスを防ぎましょう!」
問題点|一人だけで確認するのは注意!
人は自分の文章を読み飛ばします。一人確認では誤字脱字は防ぎきれません。さらに、写真やロゴの使用許可確認不足は法的リスクにもなります。
解決策|校正こそ一致団結!

(ダブルチェック)。
◎紙に出力してチェックしましょう
◎チェックリストを作成しましょう。
“なんとなく確認”をやめることが
最大の解決策になります。
6.【印刷・入稿】で起こるトラブルと対策
Q「印刷すると写真の色が思っていたより暗く、荒いのかぼやけて見える。」
A「その画像は印刷に適していますか?印刷用データで事前確認しましょう。」
問題点|画面で問題なく見える=印刷でも大丈夫、ではない

画面(RGB)と印刷(CMYK)は色の仕組みが異なります。
画面の色は「光(RGB)」、印刷の色は「インク(CMYK)」でできています。
光は明るく発色しますが、インクはどうしても少しくすみます。そのため、画面で見た色と、印刷された色は同じにはなりません。
また、Web画像は「画面で見るサイズ」に合わせた軽いデータです。
Web画像の流用は解像度不足の原因にもなり、結果印刷すると引き伸ばされるため、写真がぼやけてしまいます。
解決策|データを渡す前に必ずチェック!
◎印刷時は必ず写真画像も含めて「CMYKデータ」で作成しましょう。
◎印刷する色味が正しいか「色校正」を実施しましょう。
◎画像の解像度が300dpi以上あることを確認しましょう。
◎制作時は塗り足し設定をしましょう。
※画像の解像度やデータ送付に関する注意点に関しては、事前に確認しておきましょう。
入稿前チェックは最後の重要工程です。
7.【制作会社とのやり取り】で起こるトラブルと対策
Q「修正は何度でも可能…ですよね?」
A「スケジュール等の内容は確認しましたか?契約前にしっかり条件を確認しましょう。」
問題点|内容はしっかり確認!
修正回数や追加費用の認識違いは、信頼関係を損ないます。発注側の素材提出遅れも納期遅延の原因になります。
解決策|確認するべき項目をチェック!

□修正回数
□追加費用発生条件
□スケジュール管理方法
□納品形式
条件の明文化がトラブルを防ぎます。
8.よくあるQ&A
Q1. 一番多いトラブルは?
A. 目的の曖昧さです。最初の設計ミスが全工程に影響します。
Q2. 校正ミスを防ぐ方法はありますか?
A. ダブルチェックを含む複数回のチェックと抑えたい項目のチェックリスト化で大幅に減らせます。
Q3. 制作会社は価格で選ぶべき?
A. 価格だけでなく、進行管理力と提案力を見ることが重要です。
9. まとめ〜失敗しないパンフレット制作の進め方とは〜
パンフレット制作のトラブルは偶然ではありません。多くは、目的の曖昧さと確認不足から生まれます。
工程ごとに【目的を明確化する】【共有を徹底する】【確認を仕組み化する】
この3点を押さえれば、失敗の確率は大きく下がります。
それでも「制作前に整理したい」「社内でうまく進められるか不安」とお悩みの場合は、事前相談だけでも効果的です。制作前の段階で方向性を整えることで、無駄な修正や追加費用を防げます。
パンフレット制作を“失敗のリスク”ではなく、“成果を生む武器”に変えましょう。













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